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ストロファンチン

百科事典マイペディア 「ストロファンチン」の意味・わかりやすい解説

ストロファンチン

キョウチクトウ科植物の種子または木部に含まれる数種の配糖体。この一種であるG-ストロファンチンC29H44O12・8H2Oは白色結晶または結晶性粉末で強心薬として用いる。急性心臓衰弱,心臓弁膜症心筋炎などに静脈注射する。薬用量中毒量の差が小さいので短時間内の反復注射は危険。毒薬

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改訂新版 世界大百科事典 「ストロファンチン」の意味・わかりやすい解説

ストロファンチン
strophanthin

キョウチクトウ科の植物ストロファンツスの種子から得られる強心配糖体Strophanthus gratusから得られるG-ストロファンチン,S.hispidusH-ストロファンチンS.kombeのK-ストロファンチンなどがある。いずれも心筋収縮力を増大させる作用(強心作用)を示す。現在ではG-ストロファンチン(これが心臓毒のウワバインである)が強心薬として用いられる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

化学辞典 第2版 「ストロファンチン」の解説

ストロファンチン
ストロファンチン
strophanthin

C36H54O14(710.82).k-ストロファンチン-βともいう.キョウチクトウ科Strophanthus kombéの種子から得られる植物心臓毒.加水分解すると,ストロファンチジンシマロースD-グルコースを与える.融点195 ℃.+31.8°(メタノール).LD50 15 mg/kg(ネズミ,静注).[CAS 560-53-2]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のストロファンチンの言及

【ウワバイン】より

…アフリカの原住民の間では毒矢として用いられていた。ステロイドとラムノースからなるいわゆる強心配糖体の一種で薬学でいうG‐ストロファンチンと同じ。動物細胞の細胞質膜の膜電位形成に最も重要な役割を担っている。…

【サンダンカモドキ】より

Acokanthera属は熱帯アフリカに約3種あり,植物体の各部の抽出液を矢毒に使った。有毒成分は配糖体のアコカンチンacocanthinあるいはストロファンチンである。本種はカリッサ属Carissaに入れられる場合がある。…

【心臓薬】より

…いずれもステロイド骨格を有する配糖体で強心ステロイドとも呼ばれる。ジギトキシン,ジゴキシン,ストロファンチンなどである。またこれらの糖がとれた形のゲニンも強心作用を示す。…

※「ストロファンチン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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