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ソロンチャク solonchak, solonshak

岩石学辞典の解説

ソロンチャク

一般にナトリウムの塩化物または硫酸塩などの塩類が過剰に存在するのが特徴の塩性土をいい,乾燥した条件で形成される.乾燥する間に塩類が風化し殻が土壌の表面などに形成される[Robinson : 1936, Gerasimov & Glazovskaya : 1965].狭義の塩類土で,米国ではアルカリ白土(white alkali soil)ともいう.食塩や硫酸ナトリウムを主体とし,他にカリウム,マグネシウム,カルシウムの塩化物や硫酸塩を地表面近くに多量に含有する.反応は中性ないし微アルカリ性で,排水の良い地に生成し,高塩類濃度の地下水面からの激しい蒸発による毛管現象によって地表に灰色の塩類集積層ができる[木村ほか : 1973].白色アルカリ土壌(white alkali soils)[Robinson : 1936, Ollier : 1969].

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ソロンチャク
そろんちゃく
solonchak

内陸乾燥地域の砂漠からステップ地帯にかけて、局地的排水不良の凹所に生ずる塩分の集積物からなる土壌。中央アジアの旧ソ連領域で使われていた地方語を語源とする。日本語訳はないが、アメリカではこの種の土壌をホワイトアルカリ土とよぶ。また、ソロンチャクの塩類が地下水位などの影響を受けて溶脱する過程で生ずる強アルカリ性のソロネッツとあわせて塩類土壌群とする分類法がある。外洋に流出する河川のない内陸乾燥地ではさまざまな塩類を溶かし込んだ地下水が凹地の地下に集まり、毛細管上昇して地表にナトリウム・カルシウム塩類を濃縮させる。地表から表土層にかけて塩化ナトリウムや硫酸カルシウムなどの白色沈積物が凝固し、細粒構造の発達した特有の断面形態を示す。反応は弱アルカリ性で塩分濃度が高く、土壌生成作用としては塩類化(塩類集積)作用(あるいはソロンチャク化作用)に属する。[浅海重夫]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

世界大百科事典内のソロンチャクの言及

【アルカリ土壌】より

…アルカリ可溶の黒色腐植酸が土壌表面に集積すると黒色を呈し,黒色アルカリ土壌black alkali soilまたはソロネッツsolonets土壌と呼ばれ,ときにはこれを指すこともある。白色の塩類土壌も通称白色アルカリ土壌white alkali soilまたはソロンチャクsolonchakと呼ばれてはいるが,pH7.0~8.0の弱アルカリ性を示す土壌が多く,白色アルカリ土壌のすべてがアルカリ土壌の範疇(はんちゆう)に入るわけではない。【松本 聰】。…

【塩類土壌】より

…古代メソポタミア文明が滅びた原因は,灌漑農業による塩類化にあるとさえいわれ,現在でも塩類集積は乾燥地農業の抱える大きな問題である。塩類土壌はロシアその他でソロンチャクsolonchakと呼ばれる土壌にほぼ相当し,地表がしばしば白い塩類析出物で覆われるので白色アルカリ土壌とも呼ばれる。塩類土壌の改良は湛水(たんすい)による塩類除去が基本であるが,大量の水が得にくいうえに中止すれば再び塩類化が進行する。…

【土壌型】より

…停滞水の影響が一年中続いている場合には,下層土が弱いグライ化作用を受けて淡青灰,灰白,黄灰色などを呈する停滞水グライ土が生ずる。(3)乾燥気候地域に分布する成帯内性土壌型 代表的なものは,ソロンチャク,ソロネッツ,ソロチである。ソロンチャクは塩類に富んだ地下水が毛管上昇して地表面から蒸発するときに,土壌内部や土壌表面に塩化物や硫酸塩などの可溶性塩類が集積してできた土壌で,おもにステップ,乾燥ステップ,半砂漠,砂漠地帯に形成されている。…

※「ソロンチャク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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