タービンエンジン(読み)たーびんえんじん(英語表記)turbine engine

精選版 日本国語大辞典 「タービンエンジン」の意味・読み・例文・類語

タービン‐エンジン

〘名〙 (turbine engine) タービンを用いて動力を発生させる装置
※ガトフ・フセグダア(1928)〈岩藤雪夫〉三「スチームエンジン代用のタアビンエンヂンとデーゼルエンヂン(重油機関)が」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「タービンエンジン」の意味・わかりやすい解説

タービンエンジン
たーびんえんじん
turbine engine

高温高圧蒸気または燃焼ガスによって羽根車を回転させ、動力を得ている原動機。エネルギーを蒸気から得るものを蒸気タービン、燃焼ガスから得ているものをガスタービンという。前者はおもに地上の定置用(発電用)または大型の船舶に用いられ、後者は航空機、鉄道車両あるいは高速度の船舶に使用されている。一般にタービンエンジンというとガスタービンエンジンをさすことが多い。

 ガスタービンのうち航空機に用いられるものはジェットエンジンともよばれ、出力の取り出し方によってターボジェットターボファンターボプロップ、ターボシャフトの4種に分けられる。タービンエンジンは回転運動だけのため、往復運動のピストンエンジンに比べ構造が簡単で、大出力が得られ、振動が少なくて寿命が長く、運転操作や点検・保守が容易という利点をもつ。またジェットエンジンでは小型・軽量の割に出力が大きく、燃料の種類を選ばない、プロペラを使用しないで前進力を得ることができる、などの特長がある。その結果、ピストンエンジンの時代では不可能とされていた音速以上の速度で飛ぶこともできるようになり、航空機の発達史に一大革命をもたらした。

[落合一夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android