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ダウ・ケミカル ダウ・ケミカル The Dow Chemical Co.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ダウ・ケミカル
ダウ・ケミカル
The Dow Chemical Co.

アメリカの総合化学メーカー。 1897年 H.ダウによってミッドランド・ケミカルの廃水を利用して塩素を製造するために設立された。 1900年ミッドランド・ケミカル,ダウ・プロセスの両社を合併,47年に改組して現社設立。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ダウ・ケミカル
だうけみかる
The Dow Chemical Co.

アメリカ有数の総合化学工業会社。おもに基礎化学品、プラスチック製品、工業用特殊化学品、農薬・ラップフィルム・洗剤などの消費者向け化学品などを製造し、世界37か国に214の生産拠点をもつ(2009)。[萩原伸次郎]

創業・拡大期

1897年に化学者のハーバート・H・ダウHerbert Henry Dow(1866―1930)がミシガン州ミッドランドに設立した。創立当初は漂白剤工場向けの臭素や塩素を製造していたが、1900年代初頭からマグネシウム、アスピリン、エチレングリコールの生産を開始した。1940年代には、発泡スチロールのスタイロフォーム(商標名)、スチレン・ブタジエンゴムなどを発売。また、特殊ガラスメーカーのコーニング・グラス・ワークス(現在のコーニングCorning Inc.)との合同で、合衆国政府向けのシリコン製品を生産する会社ダウ・コーニングDow Corning Co.を設立した。ダウ・ケミカルは1950年代、ポリエチレン、ポリウレタン、一般消費者向けプラスチック・フィルムの画期的製品であるサランラップ(商標名)の製造を開始。その後、順調に拡大を続け、1960年に従業員数は3万人に達し、1970年代の終わりには売上高92億ドルを超えた。1942年に設立されたカナダ法人のダウ・ケミカル・オブ・カナダDow Chemical of Canada, Ltd.を皮切りに海外への進出も果たした。[萩原伸次郎]

事業の多角化

1980年、ダウ・ケミカルはリチャードソン・メレルRichardson-Merrellの製薬部門を取得後、製薬・薬品事業のメレル・ダウMerrell Dowを設立して、製薬事業に参入。メレル・ダウは、1989年にマリオン・ラボラトリーズMarion Laboratoriesと合併して、製薬事業会社マリオン・メレル・ダウMarion Merrell Dow, Inc.(持株比率70%)を発足させた。また、同年処方薬の世界的メーカーであるイーライ・リリーEli Lilly and Co.とのジョイント・ベンチャー(60%の出資)による農薬会社を設立した。1980年代は製薬業のみならず、銀行、保険など経営の多角化を図った。[萩原伸次郎]

本業への回帰

1990年代に入り、化学業界は大規模な再編が進み、1995年ダウ・ケミカルはマリオン・メレル・ダウをドイツの化学会社ヘキスト(現サノフィ・アベンティス)に売却して異業種からの撤退を開始した。1997年6月には80%出資の電力会社デステック・エナジーDestec Energy, Inc.を北米最大級の天然ガスおよび天然ガス液の販売会社NGCに売却した。1990年代以降は、中核事業である基礎化学品、プラスチック、先端素材の開発に重点を置く。
 1999年8月、ダウ・ケミカルはアメリカの同業大手ユニオン・カーバイドの買収を発表。総額106億ドルもの規模に上る株式交換方式での買収計画であった。ポリエチレン、アミンの生産などにおいて世界トップレベルにある両社の統合は、規制当局による合併審査の過程で難航したが、重複するいくつかの事業の売却を条件に、2001年2月に正式承認された。ユニオン・カーバイドを傘下に収めたダウ・ケミカルは、基礎石油化学製品などの事業において、生産規模、売上高とも世界最大級の化学会社となり、2001年の売上高は278億0500万ドルに上ったが、景気減速、エネルギー価格の上昇を背景に38億5000万ドルの純欠損を計上した。売上高構成は、高機能プラスチック製品26%、プラスチック製品23%、高機能化学品18%、化学品13%、農業製品10%、炭化水素製品9%、その他1%。国外の売上高比率は50%を超える。[萩原伸次郎]

日本での活動

日本では、1974年(昭和49)に完全子会社のダウ・ケミカル日本が設立され、基礎化学品、プラスチック、農薬の販売を行っている。また、1952年に旭化成工業(現旭化成)との合弁による旭ダウが設立されたが、同社は1982年に旭化成工業に吸収合併された。[萩原伸次郎]

その後の動き

2008年、ダウ・ケミカルはアメリカの特殊化学製品メーカーのローム・アンド・ハースRohm and Haas Co.を買収した。2008年の売上高は575億1400万ドル、純利益5億7900万ドル。売上高構成は、高機能プラスチック製品28%、プラスチック製品23%、高機能化学品13%、化学品10%、農業科学製品8%、炭化水素製品およびエネルギー16%。アメリカ国外の売上高比率は60%を超える。[編集部]
『上野明著『アメリカの大企業――代表12社の経営戦略』(中公新書) ▽E. N. BrandtGrowth Company ; Dow Chemical's First Century(1997, Michigan State University Press)』

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