ダヤーナンド・サラスワティー(その他表記)Dayanand Saraswati

山川 世界史小辞典 改訂新版 の解説

ダヤーナンド・サラスワティー
Dayanand Saraswati

1824~83

インドの宗教・社会改革者。グジャラートに生まれる。行者として15年間インド各地を遍歴した後,1863年に真理を悟り,真のヒンドゥー教を復興する運動を始めた。72年,カルカッタブラフモ・サマージのK.C.セーンから近代的な宗教運動の方法について教示を受け,75年,ボンベイアーリヤ・サマージを創設した。ヴェーダ無謬(むびゅう)性を説き,ヒンドゥー教の真の姿はヴェーダに書かれているとし,「ヴェーダに帰れ」と主張した。多神教偶像崇拝カースト制,幼児婚を否定し,寡婦再婚を認めた。しかし他面では,ヒンドゥー教への再改宗運動や牛の保護運動を進め,宗派対立の種子をまいた。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android