ダーウィン海膨(読み)ダーウィンかいぼう(その他表記)Darwin Rise

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ダーウィン海膨」の意味・わかりやすい解説

ダーウィン海膨
ダーウィンかいぼう
Darwin Rise

太平洋中央部に存在したといわれる約2億 2000万年前から 6500万年前の仮想的な海膨サンゴ礁成因沈降説 (南太平洋地域が広く沈降したとの学説) を発表した C.ダーウィンにちなんで W.メナードが命名。太平洋西部のギヨー頂上環礁基盤の深さから,ギヨーや環礁の基盤をつくる火山島ができた1億年ほど前には,幅 4000km,長さ1万 km,深さ 3500m,比高約 2000mの海膨が北西から南東方向に存在したと考えられる。そこに海底火山ができてからこの地域が隆起し,海底火山の頂上部が浸食されて平頂火山となり,その後,数千万年前から沈降し続け,平頂火山の頂部にはサンゴ礁が形成されて環礁となり,一部のものはギヨーとなって現在にいたったといわれている。

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百科事典マイペディア 「ダーウィン海膨」の意味・わかりやすい解説

ダーウィン海膨【ダーウィンかいぼう】

南西太平洋に過去に存在したと推定される海膨。約1億年前に,トゥアモトゥ諸島〜マーシャル諸島に長さ1万km以上,幅4000km以上の地域が海底から比高約2km隆起して海膨をなし,今日の東太平洋海膨に似て海嶺海盆,断裂帯,火山群等を有していた。現在同海域に多数存在するギヨー(平頂海山)や環礁はこの海膨の沈降で生成しとされる。この地域の堡礁や環礁の成因として海底の大規模な沈降をとなえたC.ダーウィンにちなんで命名。→サンゴ礁

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