チェコフィルハーモニー管弦楽団(読み)チェコフィルハーモニーかんげんがくだん(その他表記)Česká filharmonie

改訂新版 世界大百科事典 の解説

チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 (チェコフィルハーモニーかんげんがくだん)
Česká filharmonie

チェコ管弦楽団。最初の演奏会は1896年1月4日ドボルジャーク自作指揮で行われた。初め団員プラハ国民劇場の管弦楽団の団員を兼ねていたが,1901年に独立。独立後3代目の首席指揮者タリヒVáclav Talich(1883-1961)の在任中(1919-41)に水準を飛躍的に高めた。第2次大戦後45年にチェコスロバキアの国営とされ,他の演奏団体や独奏家もその傘下に収めた新たな組織に改組された。その間首席指揮者としてクベリークRafael Kubelik(1914-96),アンチェルルKarel Ančerl(1908-73),ノイマンVáclav Neumann(1920-95)とかわり,アンチェルルの時代(1950-68)に世界有数の交響楽団地位を得た。演奏曲目の約半数は自国の作品で,外国の現代作品に対してはやや保守的である。59年初来日。
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日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
ちぇこふぃるはーもにーかんげんがくだん
Česká Filharmonie

チェコの代表的オーケストラ。1894年、プラハ国民劇場の管弦楽団員たちにより結成され、96年1月4日、ドボルザークの指揮で最初の演奏会を開催した。1901年に国民劇場から独立し、もっぱらコンサートのためのオーケストラとして活動を始めた。第一次世界大戦後の19年、バーツラフ・ターリヒが首席指揮者に就任してから世界有数のオーケストラと認められるようになった。50年から68年まではおもにカレル・アンチェルが指揮、以後バーツラフ・ノイマン(1968~78)、ズデニェク・コシュラー(1978以降)が首席指揮者を務めている。マーラーが自作の交響曲第七番を初演するなど、世界の著名指揮者が招かれ、また毎年「プラハの春」音楽祭に出演している。1959年(昭和34)初来日。

[美山良夫]

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デジタル大辞泉プラス の解説

チェコ・フィルハーモニー管弦楽団

チェコのプラハを拠点とするオーケストラ。1896年設立のプラハ国民劇場の付属オーケストラを前身とし、1901年に独立。主な指揮者はヴァーツラフ・ターリヒ、ラファエル・クーベリック、カレル・アンチェル、ヴァーツラフ・ノイマンなど。同国を代表するオーケストラの一つとして知られる。

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