トゥルネー(その他表記)Tournai

デジタル大辞泉 「トゥルネー」の意味・読み・例文・類語

トゥルネー(Tournai)

ベルギー西部、エノー州の都市。初代フランク国王クロビス1世生地。6世紀にフランク王国の中心地として司教座が置かれた。タペストリー陶磁器生産発展。12世紀から13世紀にかけて建造されたロマネスク様式のノートルダム大聖堂と12世紀末に建造された同国最古の鐘楼が、それぞれ世界遺産(文化遺産)に登録されている。オランダ語名、ドールニク

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トゥルネー」の意味・わかりやすい解説

トゥルネー
Tournai

ベルギー南西部,エノー州の都市。オランダ語でドールニック Doornik。フランスのリールの東約 25kmのスヘルデ川沿いに位置する。ローマ時代すでにケルト人の重要な町となっていたが,5世紀にはフランク人の支配下に入り,6世紀の初め司教座が置かれた。9~12世紀後半フランドル伯が実権掌握,1187年フランス領となったが,翌 1188年都市権を獲得。 16世紀以後イギリス,スペイン,フランス,オーストリア,フランスと帰属が転々と変わり,ベルギーの独立とともにベルギー領に入った。中世にはタペストリーと銅細工で知られたが,18世紀には絨毯製造の中心となった。採石業のほか,セメント,メリヤス織物皮革などの製造業が行なわれる。 2000年に世界遺産の文化遺産に登録された,ロマネスク建築を代表するノートル・ダム大聖堂 (→トゥルネー大聖堂 ) ほか,多くの聖堂やベルギーで最も古い鐘楼 (1188頃) ,美術館,各種の博物館などがある。人口6万 7700 (1991推計) 。

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