トゥーソン(読み)とぅーそん(その他表記)Tucson

翻訳|Tucson

デジタル大辞泉 「トゥーソン」の意味・読み・例文・類語

トゥーソン(Tucson)

米国アリゾナ州南東部の都市。17世紀末にスペイン人がキリスト教伝道の拠点として建設。1880年に鉄道が通じて発展した。周辺は農牧地帯が広がり、銀・銅を産する鉱山がある。温暖な気候砂漠景観で知られる保養地で、多くの観光客が訪れる。ツーソン

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「トゥーソン」の意味・わかりやすい解説

トゥーソン
とぅーそん
Tucson

アメリカ合衆国アリゾナ州南東部の観光・保養都市。ツーソンともいう。人口48万6699(2000)。山地に囲まれた乾燥地帯に位置し、乾燥気候と温暖な気候を求めて多数の観光・保養客が訪れるため、観光が市の最大の産業となっている。周辺は綿花肉牛の生産地で、その集散地でもある。市内には電子・光学機器の工場や研究所もある。17世紀後半にスペイン人が最初に定住し、1776年に町が建設、ニュー・スペインの辺境駐屯地となった。ガズデン購入(1853)によって合衆国領になってからはこの地方の中心地となり、1880年にサザン・パシフィック鉄道が通じてから発展した。先住民との戦いに際して建設されたローウェル砦(とりで)(復原されて現在は博物館)、コローサル・ケイブ、オールド・トゥーソン、サボテンで有名なサグアロSaguaro国立公園、アリゾナ・ソノラ砂漠博物館、サビノキャニオン州立公園、聖ザビエル伝道教会、古代先住民の遺跡で国立記念物のカーサ・グランデなどが観光対象である。2月に開催されるロデオも有名。アリゾナ大学の所在地でもある。

[菅野峰明]

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改訂新版 世界大百科事典 「トゥーソン」の意味・わかりやすい解説

トゥーソン
Tucson

アメリカ合衆国アリゾナ州南東部の都市。人口51万5526(2005)。標高727m。周囲を山に囲まれた観光・保養都市で,温暖で乾燥した気候と砂漠の景観とが人々を引きつける。電子産業をはじめとする工業も盛んで,付近に銀,銅の産地が控える鉱業の中心地でもある。17世紀末にスペイン人による布教活動が始まった古い町で,1853年合衆国領となりアメリカ人入植者が増加,80年に南太平洋鉄道が到達した。人口が急増するのは第2次大戦後で,周辺部の軍関係者が多数定住したためである。アリゾナ大学(1885創立)の所在地。市名はインディアンの言葉で〈黒ずんだ泉をもつ山麓の村〉を意味する。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トゥーソン」の意味・わかりやすい解説

トゥーソン
Tucson

アメリカ合衆国,アリゾナ州南東部の都市。フェニックスの南東 200km,メキシコ国境まで約 100kmの位置にある。都市の建設は 1700年のキリスト教伝道団進出に始り,スペイン,メキシコ,アメリカ南部同盟,アメリカ合衆国領とその領有は変遷した。 1880年サザン・パシフィック鉄道が開通して,またトゥームストンの銀鉱やビスビーの銅鉱山が発見されて,この地域の発展が促進された。空気は乾燥し日光に恵まれ,絶好の保養地で,古くからアリゾナ州の乾燥農業地帯の中心地。現在はミサイル,エレクトロニクス関係の産業も発達している。アリゾナ大学 (1885) がある。人口 52万116(2010)。

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百科事典マイペディア 「トゥーソン」の意味・わかりやすい解説

トゥーソン

米国,アリゾナ州南部の商工業都市。鉄道の要地で,鉱産物,農産物の集散地。製粉・煉瓦・電子機器・金属工業が盛ん。州立アリゾナ大学(1885年創立)がある。1695年ころスペイン人が植民地を創設。52万116人(2010)。

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