トボガン(読み)とぼがん(その他表記)toboggan

翻訳|toboggan

デジタル大辞泉 「トボガン」の意味・読み・例文・類語

トボガン(toboggan)

リュージュ1

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精選版 日本国語大辞典 「トボガン」の意味・読み・例文・類語

トボガン

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] toboggan ) =リュージュ〔現代語大辞典(1932)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「トボガン」の意味・わかりやすい解説

トボガン
とぼがん
toboggan

木製の舵(かじ)なしそりのことで、イギリス、カナダではトボガンとよぶが、中部ヨーロッパではローデルともよんでいる。トボガンは積雪地方では古くから荷物の運搬や交通用具として使用されていた。交通用具はやがて戸外の遊び道具に活用され、1650年ころにはスポーツとして発展した。初めは雪の斜面の滑走程度だったが、1870年代には直線路と曲線路を案配したコースができ、さらに1880年代に入るとスイスでは競技を行うまでになった。そりの長さは2.5メートル前後、幅90センチメートル前後で、平板雪面に接し、先端は雪をよけるように曲げてある。トボガンがスポーツ化するとともに研究は一段と進み、1888年スイス人マチスChristian Mathisが鋼鉄で舵と制動機を備えたそりを試作、さらに改良されて現在のボブスレーとなった。

 他方、舵なしそりの流行は1880年ころからスイスのサン・モリッツ地方にスケルトンとよぶ木ぞりを生んだ。スケルトンはランナー(滑走部)とシャーシ(車台)のみの単純な構造となっている。

 トボガンはまず平板の木ぞりとして発達し、ランナーがつけられて、やがてボブスレーとなり、リュージュとなり、他方、スケルトンとなった。1923年これらを競技として統括する国際組織として国際ボブスレー・トボガニング連盟が生まれてトボガンは歴史的名称としてとどめられた(リュージュ部門は1957年に独立し、国際リュージュ連盟を設立)。現在ボブスレー、リュージュ、スケルトンとも冬季オリンピック大会の正式種目となっている。

両角政人

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トボガン」の意味・わかりやすい解説

トボガン
tobogganing

ライナー (エッジ) なしの木製または金属製そりで,雪の斜面や氷の人工滑走路を滑り降りるスポーツ。カナダで始められたとされている。 1880年代末頃アメリカに広まったが,1930年代初期以降,スキー台頭により衰退した。そりの滑走面は平らで,幅約 45cm,長さ2~2.7mあり,5~6名が乗れる。 28年と 48年の2回,冬季オリンピック種目に採用された。

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百科事典マイペディア 「トボガン」の意味・わかりやすい解説

トボガン

リュージュ

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世界大百科事典(旧版)内のトボガンの言及

【運搬】より

…畜力では,犬,馬,牛,水牛,ロバ,ラバ,トナカイ,ヤクとその異種交配,象,ラクダ,ラマ(リャマ)があり,犬からトナカイまでは車やそりの牽引獣ともなり,その他は荷物や人をのせる駄獣である。インドのヒマラヤ山麓部ではヤギに荷物を運ばせることがあり,北アメリカ中部や西部のインディアンは馬に引かせるそりというべきトボガンを使用していたことがある。 第2の分類は,運搬の行われる空間の種類に基準を置くもので,陸,水(川,湖沼,海),空の3種に分けることが一般的であるが,最近ではこれに大気圏外の宇宙を加えることが必要であろう。…

【リュージュ】より

…人工氷で固めた走路を手綱と足首でそりを操作して滑走する競技。本来はフランス語で木ぞりの意味で,英語ではトボガンtobogganという。ボブスレーと並ぶ冬季オリンピックの競技種目だが,プラスチック製あるいは木製でブレーキやハンドルがない点でボブスレーと区別される。…

※「トボガン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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