平板(読み)へいばん

精選版 日本国語大辞典 「平板」の意味・読み・例文・類語

へい‐ばん【平板】

〘名〙
① ひらたい板。
米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉四「玻瓈を製すること、〈略〉此時までは、其製作も巧みならず、其色も明瑩ならず、平板凸鏡などの製作は、思よらざりき」
種まきの時、地をならすのに用いる農具。〔農政全書農器・図譜二・平板〕
③ (形動) 抑揚変化に乏しく面白み、趣がないこと。格別な興趣がないこと。また、そのさま。
抒情詩(1897)独歩吟〈国木田独歩〉序「七五調のみを以て此等の長編を行る事の或は平板に流れ易きを恐る」

ひら‐いた【平板】

〘名〙 平たい板。
義経記(室町中か)四「がはと起きて、せがいのひらいたにつゐ立ちて」

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デジタル大辞泉 「平板」の意味・読み・例文・類語

へい‐ばん【平板】

[名・形動]
平らな板。特に、平板測量で用いる木製の平らな板。
変化に乏しく、おもしろみのないこと。また、そのさま。「盛り上がりに欠ける平板な文章」
[派生]へいばんさ[名]
[類語](2単調お定まりお決まり類型的・没個性的・一本調子千編一律モノトーンワンパターンマンネリステレオタイプ平凡ありきたり凡俗ありふれる普通一般一般的尋常通常平常通例標準標準的平均的つねただ当たり前常並み世間並み十人並み月並み凡庸日常茶飯日常茶飯事平平凡凡常套決まり類型的紋切り型芸がないノーマルレギュラースタンダード

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普及版 字通 「平板」の読み・字形・画数・意味

【平板】へいばん

月並み。

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