トロンボキサンA2受容体拮抗剤(読み)トロンボキサンエーニジュヨウタイキッコウザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 の解説

トロンボキサンA2受容体拮抗剤

製品名
《セラトロダスト製剤》
ブロニカ(武田薬品工業、武田テバ薬品)
《ラマトロバン製剤》
バイナス(日本新薬、バイエル薬品
ラマトロバン(寿製薬)

 アレルギー性疾患の症状を誘発するトロンボキサンA2の作用を選択的に遮断します。


 セラトロダスト製剤は、気道狭窄きょうさくや気道過敏性を抑えるため、気管支喘息ぜんそく発作の予防に使用されます。


 ラマトロバン製剤は、とくに鼻閉症状に効果があり、アレルギー性鼻炎の治療に使用されます。


①過敏症状(発疹ほっしん、かゆみなど)、ラマトロバン製剤で、肝機能障害、黄疸おうだんが、セラトロダスト製剤では、重い肝機能障害、劇症肝炎が現れることがあります。このような症状が現れたときは使用を止め、すぐ医師に相談してください。


②ねむけ、頭痛、めまい、吐き気嘔吐おうと下痢腹痛、食欲不振、便秘、出血傾向、動悸どうきなどがおこることがあります。


 副作用の発見のためにも、指示された検査は必ず受けてください。


錠剤顆粒です。1日の使用回数、使用時間、1回の使用量については、医師の指示をきちんと守り、かってに中止、増量・減量しないでください。


問診の際にあらかじめ、持病・アレルギーなどの体質や、現在使用中の薬の有無を医師に報告してください。


 とくに高齢者、肝機能障害のある人、血液に障害のある人、月経期間中の人は医師に報告してください。


 セラトロダスト製剤では、解熱消炎鎮痛剤、アスピリンセフェム系抗生物質ラマトロバン製剤では、抗血小板剤抗凝血剤サリチル酸系解熱鎮痛剤テオフィリン製剤などと併用すると、薬の効果が増強・減弱されて副作用がおこりやすくなることがあります。


③これらの薬で過去に過敏症状をおこしたことがある人には使用できません。また、妊婦あるいは現在妊娠している可能性のある人、母乳で授乳中の人には使用できないことがあるので、必ず医師に相談してください。


喘息発作は、その人によっておこりやすい時期がほぼ決まっています。問診の際に使用上の注意について医師とよく相談し、自分の症状に合った使用時間を定めてもらってください。

出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報

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