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ドクターヘリ

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

ドクターヘリ

医師や看護師を乗せて事故や災害現場などに駆けつけ、患者を病院へ運ぶ。機内に人工呼吸器除細動器心電図のモニターなどを備え、搬送時間も短縮されるため救命率の向上に効果を上げている。国内では2001年に本格導入され、現在は41道府県で51機が運航昨年度の運航回数は全国で2万5千回を超えた。千葉県は日本医科大学千葉北総病院と君津中央病院(木更津市)の2機体制で、昨年度の出動回数はそれぞれ1248回と500回だった。

(2017-12-26 朝日新聞 朝刊 ちば首都圏・1地方)

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デジタル大辞泉の解説

ドクター‐ヘリ

《〈和〉doctor+helicopterから》救急専用の医療機器を搭載し、医師・看護師が乗り込んで患者のもとに急行し、病院などに搬送する間に救命医療を施すことのできる救急ヘリコプター。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ドクターヘリ
どくたーへり
helicopter emergency medical service

救急医療用のヘリコプター。遠隔地で病人が発生した場合、救命救急センターに常駐している医療機器や医薬品装備の救急ヘリコプターに医師、看護師が乗り込み、現場近くの運動場などに降りて患者を乗せる。応急処置を始めながら、センターや、より適切な病院に運ぶ仕組みである。救急要請から治療開始までの時間は平均十数分で、救急車に比べて大幅な短縮になり、救命率が上がる。
 欧米では1970年代から整備され、たとえばドイツ国内は2012年の時点で約80病院が全土をくまなくカバーしている。日本では、1998年(平成10)の法改正まで消防法により「患者の搬送は救急車」に限られていたため、1995年の阪神・淡路大震災ではほとんどヘリによる負傷者の搬送がなく、世界を驚かせた。ただし、日本でも試みはあり、1981年(昭和56)から岡山県の川崎医大病院、1983年から静岡県の聖隷三方原(せいれいみかたはら)病院などが一時的に運用していた。これらの関係者の強い要望を受けた厚生労働省は、2001年(平成13)4月に川崎医大病院、同10月には聖隷三方原病院と千葉県の日本医大北総総合病院でドクターヘリ事業を開始した。ヘリ会社に委託した運航費用(1機につき年約2億円)は国と都道府県が折半する。
 2007年6月、ドクターヘリの全国的配備の目標を掲げ、自治体の協力義務や助成団体を定めた「救急医療用ヘリコプターを用いた救急医療の確保に関する特別措置法(平成19年法律第103号)」が施行された。「NPO法人救急ヘリ病院ネットワーク」がドクターヘリの必要性を広報し、医師・看護師の研修助成事業などを始めたが、2012年11月の時点で、34道府県・40機にとどまっている。[田辺 功]

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