ナイトシフト(英語表記)Knight shift

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ナイトシフト
Knight shift

常磁性金属における原子核磁気モーメントが共鳴を起す磁場は,反磁性絶縁体中における値と比べて,絶対値にして約 0.1~3%程度異なる。この違いを発見者 W.D.ナイトにちなんでナイトシフトと呼ぶ。このナイトシフトは,金属中の伝導電子が核電荷の強い引力的なポテンシャルにより核スピンとの相互作用を介して核の位置につくる内部磁場に起因している。通常のs状態をとる伝導電子ではナイトシフトは正であるが,電子がd状態をとる遷移金属では負のナイトシフトを示すものが多い。また,遷移金属では電子の軌道磁気モーメントによるナイトシフトもある。

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法則の辞典の解説

ナイトシフト【Knight shift】

金属中の原子核の核磁気共鳴周波数が,絶縁体中にある同じ原子核の共鳴周波数より著しくずれを起こす現象.これは金属中の伝導電子がスピン偏極を起こした結果,余分な磁場の影響が原子核に及ぶ結果である.

出典 朝倉書店法則の辞典について 情報

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