ナスダック・ジャパン(英語表記)NASDAQ Japan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナスダック・ジャパン」の意味・わかりやすい解説

ナスダック・ジャパン
NASDAQ Japan

全米証券業協会 NASDソフトバンク(→ソフトバンクグループ)が共同で日本に設立した証券市場。2000年6月,大阪証券取引所で取り引きを開始。NASDはアメリカ合衆国で店頭株式市場ナスダック NASDAQを運営する。ナスダックは市場と証券会社コンピュータ・ネットワークでつないだ電子証券市場で,マイクロソフトインテルヤフーといったハイテク産業を代表する企業など 3000社以上が株式を公開,世界最大の市場に成長した。ナスダック・ジャパンはこれをモデルとし,ナスダック登録銘柄を円建てで売買できるようにした。しかしいわゆる ITバブル(→バブル経済崩壊株安逆風となり,ナスダック・ジャパンへの新規上場は伸び悩み,収益低迷。ナスダックは 2002年10月,開設から 2年あまりで日本市場から撤退。業務は大阪証券取引所が単独で継続し,2002年12月に市場名をヘラクレスに改称した(→JASDAQ)。

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株式公開用語辞典 「ナスダック・ジャパン」の解説

ナスダックジャパン

ナスダック(NASDAQ)とは、全米証券業協会(NASD)が運営する店頭株市場のことである。米国にはほかに、ニューヨーク証券取引所という代表的な証券市場があるが、ナスダックの公開基準はニューヨーク証券取引所に比べると、相対的に緩やかでありこれが大きな特徴となっている。ナスダックには、マイクロソフトやインテルといったハイテク企業が取引されており、高成長企業の市場というイメージも強い。ナスダックジャパンはナスダックの日本版と言える証券市場であり、2000年5月に、大阪証券取引所(大証)に開設された。しかし、2002年12月に、大阪証券取引所が、ナスダックジャパンとの業務協力契約を解消したために、ナスダックジャパンの名称は消えた。ナスダックジャパンの名前は消えたものの、ニッポン・ニュー・マーケット「ヘラクレス」として、上場していた会社の株主や、投資家は、これまでと同様「ヘラクレス」で売買をおこなうことができる。

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百科事典マイペディア 「ナスダック・ジャパン」の意味・わかりやすい解説

ナスダック・ジャパン

米国のNASDAQ(ナスダック)を運営する全米証券業協会とソフトバンク,大阪証券取引所(現在は大阪取引所)が共同で2000年5月に開設した株式市場。新興企業の資金調達の場を提供するもので,同様の市場として1999年11月,東京証券取引所がベンチャー企業向けに創設したマザーズ Mothers(market of the high-growth and emerging stocks)がある。

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「ナスダック・ジャパン」の解説

ナスダックジャパン

全米証券業協会(NASD)が運営する店頭株市場の日本版。取引所間競争の一環として、2000年5月に大阪証券取引所に開設された。しかし、2002年12月に、大阪証券取引所が、ナスダックジャパンとの業務協力契約を解消したため、ナスダックジャパンの名称は消えたが、ニッポンニューマーケット「ヘラクレス」として市場が引き継がれた。上場していた会社の株主や投資家は、これまでと同様「ヘラクレス」で売買でき、06年4月時点で120社以上の新興企業が上場。大阪証券取引所もヘラクレスに上場している。

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