ハム語族(読み)はむごぞく(英語表記)Hamitic

  • Hamites

翻訳|Hamitic

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

古代エジプト語(およびその最終段階であるコプト語)、北アフリカのベルベル語(あるいはリビア・ベルベル語)、エチオピアを中心としその周辺に分布するクシ諸語を総称してハム語族Hamiticとよぶ。なお、近年では、これにハウサ語を代表とするチャド諸語を加えるのが普通である。また、クシ諸語の一部を、オモ諸語として独立させる主張も強くなされている。ハムという名称は『旧約聖書』「創世記」に由来するもので、セム語族との親縁関係をもとにこのようによばれるようになった(ハムとセムはともにノアの子で、兄弟である)。しかし、先にあげたグループが、全体として明確に一つのハム語族なるものを形成しているというわけではない。むしろ、おのおのがセム語族と比較的近い関係にあり、分布領域もそれに接しているこれらのグループをまとめてハム「語族」とよぶのが実状である。

[柘植洋一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 (ハムはHam) アフリカの北部、東部で話される、同族の諸言語の総称。古代エジプト語、コプト語、ベルベル語、クシ語、チャド語を含む。セム語族と合わせてセム‐ハム語族またはハム‐セム語族と呼ばれてきた。現在では、これらの諸語はアフロ‐アジア語族として扱われることが多い。

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