ビチクチ(英語表記)bichikchi

改訂新版 世界大百科事典 「ビチクチ」の意味・わかりやすい解説

ビチクチ (必闍赤
)
bichikchi

中国,元代および清代の官名。元代ではモンゴル君主の親衛隊たるケシクに属し,文書業務を担当した。なかにはバトゥに仕えたコルグズのように,行政全般に絶大な力をふるうものも現れた。モンゴル語で文字,文書,書物をビチクbichikといい,それに人を表す-chiがついた形。イル・ハーン国,キプチャク・ハーン国などの各モンゴル政権に広く存在した。清代のビトヘシbithesi筆帖式はこの訛音である。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android