野菜や肉、魚類、果実を生(なま)のまま、あるいは煮熟したのちすりつぶし、裏漉(うらご)ししたもので、無塩固型分25%未満のものをいう。水分が多すぎて濃度の足りないものは、火にかけて煮つめて用いる。材料をとろみのあるゲル状にすることで、その応用範囲が広がり、エビのピューレはビスクスープ、トマトピューレはビーフシチュー、トマトクリームスープ、エスパニョールソースなどと、スープやソースの材料としてさまざまに利用することができる。ピューレのなかでもトマトピューレは工業的に多量につくられており、その利用法もトマトペースト、トマトケチャップ、各種テーブルソースの材料、煮込み料理などに多い。果物のピューレは、デザートやそのソースの材料として用いられる。
[小林文子]
「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...