ファルケンハイン(その他表記)Falkenhayn, Erich von

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ファルケンハイン」の意味・わかりやすい解説

ファルケンハイン
Falkenhayn, Erich von

[生]1861.9.11. グラウデンツ近郊ベルハウ城
[没]1922.4.8. ポツダム近郊リントシュテット
ドイツの軍人将軍プロシアの名門貴族の出身。 1896年情報将校として中国に派遣され,99年 A.ワルダーゼーの率いる東アジア派遣軍の幕僚となり,1900年の北清事変に参加。 13~15年プロシア陸相,14年フランスにおけるドイツ軍の大攻勢 (マルヌの会戦) の失敗後,小モルトケの跡を継いでドイツ軍参謀総長としてドイツの戦争指導の責任者となった。東部戦線における大勝にもかかわらず戦線は次第に膠着し,16年ベルダンの長期戦によってフランス軍の消耗を企てたが,ドイツ軍の消耗も激しく,同地の攻撃に失敗してその地位を P.ヒンデンブルクに譲った。その後ルーマニアトルコに転戦し,終戦時はリトアニア戦線軍司令官。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ファルケンハイン」の意味・わかりやすい解説

ファルケンハイン
ふぁるけんはいん
Erich von Falkenhayn
(1861―1922)

ドイツの軍人。軍行政官、参謀将校を経て1913年プロイセン陸相に就任。軍増強を実施、第一次世界大戦勃発(ぼっぱつ)直後の1914年9月モルトケの後任として参謀総長となり、大戦前半期の戦争を指導した。西部戦線での決着を重視し、消耗戦略の下でベルダンの戦いなどを遂行したが成功せず、政治指導者とも対立して1916年8月失脚した。その後ルーマニア、トルコ、白ロシア戦線の総司令官を歴任した。

[木村靖二]

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