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フィコビリン phycobilin

世界大百科事典 第2版の解説

フィコビリン【phycobilin】

藻類の葉緑体(クロロプラスト)に存在する色素。この色素と結合したタンパク質は,ビリタンパク質またはフィコビリタンパク質と呼ばれる。テトラピロールの誘導体で,フィコシアノビリン,フィコエリトロビリン,フィコウロビリンの3種がある。色素タンパク質としては,フィコエリトリン(紅色),フィコシアニン(青色)の2種があり,おのおの主としてフィコエリトロビリン,フィコシアノビリンを含む。これらは葉緑素(クロロフィル)の補助色素としての役割をもつ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

フィコビリン
ふぃこびりん
phycobilin

藻類の色素タンパク質であるフィコビリタンパク質の色素部分の総称。ポルフィリン環が開環したテトラピロール化合物で、藍藻(らんそう)のフィコシアノビリン、紅藻のフィコエリスロビリンなどが知られている。いずれも光合成の補助色素として光のエネルギーの捕捉(ほそく)に重要な役割を果たしている。藻類の細胞内では、色素タンパク質の形でフィコビリゾームとよばれる球状の顆粒(かりゅう)中に存在する。[吉田精一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のフィコビリンの言及

【色素】より

…(4)ポルフィリン系色素 ポルフィリン環をもつもので,ヘモグロビン,カタラーゼなどの酵素,クロロフィル(葉緑素)など重要なものが多い。(5)フィコビリン類 開環テトラピロールの構造をもつ藻類の色素。フィコエリトリン,フィコシアニンは,それぞれ紅色,藍色をもつ紅藻,ラン藻の光合成の補助色素として働く。…

【植物】より

…有性生殖は行わず,細胞分裂で増殖する。ラン藻素,紅藻素などのフィコビリンをもち,同化産物はデキストリン。約160属1400種。…

※「フィコビリン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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