デジタル大辞泉 「プサルテリウム」の意味・読み・例文・類語 プサルテリウム(〈ラテン〉psalterium) 中世ヨーロッパで用いられた琴の一種。チェンバロの祖型と目される。→チェンバロ 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
百科事典マイペディア 「プサルテリウム」の意味・わかりやすい解説 プサルテリウム (1)古代から中世にかけてヨーロッパで用いられたツィター系撥弦(はつげん)楽器。主に台形状の平らな共鳴箱に20本前後の弦を張り,指または義甲(プレクトラム)で演奏する。その祖型はイスラム系の楽器カーヌーンと推定され,11世紀ころヨーロッパに渡来したとみられる。14―15世紀に盛んに用いられ,やがてハープシコードに発展,民族音楽ではダルシマーが使われるようになった。(2)ローマ・カトリック教会の典礼書の一種で,旧約聖書の詩編を編集したもの。 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プサルテリウム」の意味・わかりやすい解説 プサルテリウムpsalterium 撥弦楽器の一種。薄い梯 (はしご) 形の共鳴箱に多数の弦を張ったもので,指または撥 (ばち) で奏する。名称はギリシアの琴プサルテリオンに由来し,中近東から伝わったものと思われる。 13~15世紀にヨーロッパで流行したが,中世のものは現存しない。ロシアのグスリやフィンランドのカンテレは膝の上で奏するプサルテリウムの一種で,アラブ諸国には人差指にはめた骨製の2本の撥で奏する大型のカーヌーンと呼ばれるものがある。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報