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プリツカー賞 プリツカーしょうPritzker Prize

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

プリツカー賞
プリツカーしょう
Pritzker Prize

世界中で活躍する建築家の業績をたたえて贈られる賞。正式名称は Pritzker Architecture Prize。しばしば建築界のノーベル賞と称される。1979年アメリカ合衆国のホテルチェーン,ハイアットの創業者一族であるジェイ・プリツカーとシンディ・プリツカーが創設。ハイアット財団を設立し,賞の運営資金を提供した。建築と建築家に対する関心を高め,建造物が日常生活に与える影響の大きさを周知することを創設の趣旨とし,賞は受賞者の全作品に対して授与される。1979年以来,評論家や建築家ら 8人前後で構成される独立した審査団が毎年受賞者を決定。審査員に任期はなく,招聘により就任し,任意で辞任できる。建築士の有資格者であれば,だれでも候補者の推薦が可能。選考対象となった建築家の作品群を審査団が実際に見て回るのが特徴で,写真審査に基づく他の賞とは一線を画している。受賞者には 10万ドルの賞金と銅製の記念メダル(1987年まではヘンリー・ムーア作の彫像)が贈られる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

知恵蔵の解説

プリツカー賞

建築業界で最も権威ある賞の一つで、1979年、米国のジェイ・プリツカーとその妻シンディ・プリツカーによって設立された。建築業界のノーベル賞と例えられる。優れた建築術により人類と構築環境に大きな貢献を成し遂げた、存命の建築家1名または1組に対して毎年授与される。
プリツカー家は、米国シカゴに拠点を置く実業家一族で、世界中でハイアットホテルズアンドリゾーツを経営する。プリツカー家が主催するハイアット財団は、教育、科学、医学、文化等の各分野への支援で知られ、プリツカー賞も、摩天楼発祥の地であり近代建築の宝庫と呼ばれるシカゴから建築術の発展に寄与するものとして同財団が運営している。現在の財団会長は、ジェイとシンディ夫妻の長男であるトーマス・プリツカー。
授賞式は例年5月に行われ、受賞者には賞金10万ドルとブロンズのメダルが授与される。ブロンズメダルが授与されるようになったのは87年からで、それ以前はイギリスを代表する芸術家・彫刻家であるヘンリー・ムーア氏による彫像が贈られていた。現在のブロンズメダルは、摩天楼の父と称されるシカゴの建築家、ルイス・サリバンのデザインに基づき、表にはプリツカー賞の銘が、裏には古代ローマの建築家ウィトルウィウスが残した建築にまつわる格言にちなみ「FIRMNESS」(堅牢)、「COMMODITY」(便利)、「DELIGHT」(喜び)という三つの言葉が刻まれている。選考の方式や褒章の内容については、ノーベル賞を手本に定められたという。
授賞式の開催地は毎年変更され、過去の受賞者や作品にちなんだ場所などが選ばれる。
日本人の受賞は87年の丹下健三が最初で、以後、93年に槇文彦、95年に安藤忠雄、2010年に妹島和世西沢立衛がパートナーとして受賞している。13年の伊東豊雄に続き、14年のプリツカー賞には坂茂が選ばれ、日本人としては7人目。授賞式は6月にアムステルダムで行われる。

(葛西奈津子  フリーランスライター / 2014年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

デジタル大辞泉の解説

プリツカー‐しょう〔‐シヤウ〕【プリツカー賞】

米国の実業家ジェイ=プリツカーが設立したハイアット財団により、年に一度、建築家に授与される賞。1979年創始。建築界のノーベル賞と称される。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵miniの解説

プリツカー賞

米国の資産家・プリツカー一族が運営するハイアット財団が、毎年、世界の優れた建築家に授与する賞。1979年、ジェイ・プリツカーによって設立された。原則として1年に1人の建築家が表彰され、賞金10万ドルとブロンズメダルが贈られる。例年、受賞者の発表は3月末、授賞式は5月に実施。建築界ではノーベル賞に匹敵するほどの権威が認められている。2013年現在、日本人の受賞者は、故・丹下健三(87年)、槇文彦(93年)、安藤忠雄(95年)、SANAAの妹島和世と西沢立衛(2010年)、伊東豊雄(13年)の6人。

(2013-3-21)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

プリツカー賞
ぷりつかーしょう
Pritzker Architecture Prize

世界的に活躍する建築家に対して贈られる賞。1979年にアメリカのハイアットホテルアンドリゾーツHyatt Hotels and Resortsオーナーのジェイ・プリツカーJay Pritzker(1922―1999)によって設立され、ハイアット財団によって運営されている。原則として毎年1人の建築家を表彰するもので、5月に行われる授賞式でブロンズのメダルと副賞10万ドルが贈られる。建築家の賞として歴史は浅いものの、建築界のノーベル賞と称(たた)えられるほどの高い権威が認められている。
 日本の現代建築は高く評価されており、丹下健三(1987)、槇文彦(1993)、安藤忠雄(1995)、SANAA(サナア、Sejima and Nishizawa and Associates)の妹島和世と西沢立衛(りゅうえ)(2010)、伊東豊雄(2013)が選出されている。伊東豊雄授賞の際には、「革新的な建築概念を卓越した設計技法で表現してきた」との評価を寄せた。[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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