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プルデンティウス Aurelius Prudentius Clemens

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世界大百科事典 第2版の解説

プルデンティウス【Aurelius Prudentius Clemens】

348‐405以後
最大のキリスト教ラテン詩人。スペインのおそらくはカエサルアウグスタ(現,サラゴサ)に生まれ,修辞学と法廷弁論を修めたのち官界に入り,高位を得る。のち引退して詩作に没頭し,405年詩歌集を刊行。収録作品は,抒情詩体の12編の賛美歌から成る《カテメリノン(日々の歌)》,三位一体キリストの本質に関する教訓詩《アポテオシス(キリストの神性)》,教訓詩《ハマルティゲニア(原罪の起源)》,人間の魂をめぐる悪徳と美徳の抗争を描く寓意教訓詩《プシュコマキア(魂の闘い)》《シンマクス駁論(ばくろん)》2巻,抒情詩体で書かれた《ペリステファノン(殉教詩)》で,最後に旧・新約聖書から24ずつとった場面を主題にした48編の四行詩から成る《ディトカエオン》が補足されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

プルデンティウス
ぷるでんてぃうす
Aurelius Prudentius Clemens
(348―410ころ)

代表的なキリスト教ラテン詩人。ヒスパニア生まれる。ローマで要職についたが、50歳ごろから詩作に没頭して、古典期の詩人たちの強い影響のもとにキリスト教詩を書いた。作品には『日々の賛歌』『崇神』『罪の源』『シュムマコスへの反論』『殉教の冠』などがあり、『霊魂をめぐる戦い』は西欧文学におけるアレゴリーの手法の出発点となった。[土岐正策]
『家入敏光訳『日々の賛歌・霊魂をめぐる戦い』(『キリスト教古典叢書7』所収・1967・創文社) ▽家入敏光著『初期キリスト教ラテン詩史研究』(1970・創文社)』

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世界大百科事典内のプルデンティウスの言及

【アレゴリー】より


[アレゴリー表現の歴史]
 (1)中世 中世においてはキリスト教道徳に関するアレゴリーが主体となる。プルデンティウスの《霊魂をめぐる戦いPsychomachia》(398‐400)は,西欧世界におけるもっとも重要なアレゴリー化された叙事詩のひとつである。その内容が,人間の魂の内部で行われる徳目と罪源の葛藤,キリスト教信仰の異教に対する勝利を擬人化したものであったため,〈霊魂をめぐる戦い〉というテーマは中世初期のもっとも愛好されたアレゴリーのひとつとなった。…

【キリスト教文学】より

…ヒエロニムスがラテン語聖書《ウルガタ》の訳者として,アウグスティヌスが《神の国》や《告白》などの著者として,いずれも重要であることは,いうまでもない。しかし,これらはまだ初歩的で,キリスト教詩もプルデンティウスによって初めて文学の域に達する。彼はスペインの生れで信仰心が深く,晩年賛美歌の制作に没頭した。…

【ラテン文学】より

…キリスト教未公認時代最大のキリスト教ラテン作家はテルトゥリアヌスであったが,後世に与えた影響はキプリアヌスの方が大きかった。313年のキリスト教公認を境に,4世紀から5世紀にかけて,《マタイによる福音書》を叙事詩にしたユウェンクスJuvencus,雄弁家ラクタンティウス,賛美歌作者で人文主義に反対した神秘主義者アンブロシウス,古代最大のキリスト教ラテン詩人プルデンティウスとその後継者ノラのパウリヌスなどが活躍したが,古代最大の2人のキリスト教作家も続いて現れた。一人は,全古典作家に精通した人文主義者である一方,聖書をラテン語に翻訳して,異教の伝統とキリスト教とを照応させたヒエロニムス,もう一人はヨーロッパ最初の自叙伝《告白》と,《神の国》などの著作で名高いアウグスティヌスである。…

【ローマ理念】より


[古代末期における高揚]
 ローマ帝政後期になってゲルマンの脅威が深刻化してくると,ゲルマンの粗暴・野蛮に対する文明・秩序の象徴ローマへの信仰が再燃し,とくに378年アドリアノープルにおける敗戦以後の危機的状況のなかでその激しさを増す。反ゲルマン的なローマ愛国心の発揚はアンミアヌス・マルケリヌスに顕著であるが,アンブロシウスやプルデンティウス,キュレネのシュネシオスらの著作に認められるように,キリスト教徒知識層もこの反ゲルマン感情を共有していた。4世紀初頭,コンスタンティヌス1世のイデオローグともいえるカエサレアの司教エウセビオスは,メリトンの哲学を継承してローマ帝国の摂理的使命を説き,皇帝は地上における神の似像(にすがた)であるとして,キリスト教的帝国理念,神寵帝理念を打ち出していた。…

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