プロテアソーム阻害剤(読み)プロテアソームソガイザイ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版 「プロテアソーム阻害剤」の解説

プロテアソーム阻害剤

製品名
《イキサゾミブクエン酸エステル製剤》
ニンラーロ(武田薬品工業

 ガン細胞の増殖にはさまざまな蛋白たんぱく質が関与しており、細胞分裂後に不要となった蛋白質プロテアソームと呼ばれる酵素によって分解されます。プロテアソーム阻害剤は、プロテアソームのはたらきを阻害して不要な蛋白質をガン細胞に蓄積させ、アポトーシス(細胞死)を引き起こすことでガン細胞を死滅させます。


 イキサゾミブクエン酸エステル製剤は、少なくともひとつの標準的な治療が無効または治療後に再発した難治性の多発性骨髄腫の治療に使用されます。


①血小板減少症、重度下痢、皮膚粘膜眼症候群、末梢神経障害、可逆性後白質脳症症候群(けいれん発作、血圧上昇、頭痛、視覚障害など)が現れることがあります。このような症状が現れたときは、使用を中止して、すぐに医師に報告してください。


肺炎、好中球減少症、貧血吐き気嘔吐便秘、味覚異常、めまい、白内障発疹ほっしん、かゆみ、疲労、不眠症、末梢性浮腫などが現れることがあります。このような症状が現れたときは、医師に相談してください。


カプセルで1日1回空腹時に服用し、週1回で3週間(1、8及び15日目)服用後、13日間休薬を1サイクルとして使用します。使用にあたっては食事の影響を避けるため、食事の1時間以上前、または食後2時間以降に服用してください。


②この薬の成分に過敏症のある人、妊婦または妊娠している可能性がある人は使用できません。また、中等度以上の肝機能障害、重度の腎機能障害がある人、母乳で授乳中の人は、使用できないことがあります。


リファンピシンカルバマゼピンフェニトイン、セイヨウオトギリソウ含有食品などと併用すると薬の効果が減弱されることがあります。

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