ヘストン(英語表記)Heston, Charlton

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヘストン」の意味・わかりやすい解説

ヘストン
Heston, Charlton

[生]1924.10.4. イリノイエバンストン
[没]2008.4.5. カリフォルニア,ビバリーヒルズ
アメリカ合衆国の俳優。本名 John Charlton Carter。彫りの深い容貌と迫力ある声を武器に,歴史上の人物や名作文学の登場人物を数多く演じた。高校在学中に演劇に親しみ,奨学金を得てノースウェスタン大学に進学。1946年ニューヨークに移り住み,翌 1947年ブロードウェーで初舞台を踏んだ。ハリウッドデビュー作『虐殺の街』Dark City(1950)を見たセシル・B.デミル監督に見込まれ,『地上最大のショウ』The Greatest Show on Earth(1952)でサーカスの団長役に抜擢。デミル監督の『十戒』The Ten Commandments(1956)で演じた預言者モーセ役は最大のあたり役となった。大スターの地位を確立し,名監督たちの作品に続々と出演。ウィリアム・ワイラー監督の『ベン・ハー』Ben-Hur(1959)はアカデミー賞 11部門を制し,ヘストンは主演男優賞に輝いた。『アントニークレオパトラ』Antony and Cleopatra(1973)では監督も手がけている。映画俳優組合委員長(1966~71),全米ライフル協会会長(1998~2003)などを務めた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヘストン」の意味・わかりやすい解説

ヘストン
へすとん
Charlton Heston
(1924―2008)

アメリカの俳優。イリノイ州エバンストンに生まれる。大学卒業後、空軍入隊。除隊後キャサリン・コーネル劇団に参加。1950年映画界入り。がっちりした体格風貌(ふうぼう)から史劇への出演が多く、『ベン・ハー』(1959)でアカデミー主演男優賞を受賞。代表作に『地上最大のショウ』(1952)、『十戒』(1957)、『大いなる西部』(1958)、『華麗なる激情』(1965)、『猿の惑星』(1968)、『ソイレント・グリーン』(1973)など。1998年、全米ライフル協会(NRA)会長就任(2003辞任)。

[畑 暉男]

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百科事典マイペディア 「ヘストン」の意味・わかりやすい解説

ヘストン

アメリカの映画俳優。本名ジョン・チャールズ・カーター。イリノイ州生れ。ノースウェスタン大学卒業。1950年に映画デビュー。精悍な風貌と肉体美を誇り,数多くの作品で活躍した。1959年にはウィリアム・ワイラー監督《ベン・ハー》でアカデミー賞主演男優賞を受賞。なお,同作品はアカデミー賞の11部門を獲得し,史上最多部門受賞作品の一つとなっている。その他の代表作は《地上最大のショウ》《十戒》《エル・シド》《華麗なる激情》《猿の惑星》などで,自ら監督を務めた《アントニーとクレオパトラ》も知られる。映画俳優組合代表,全米ライフル協会会長なども務めた。

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