ペンシルヴェニア大学(読み)ペンシルヴェニアだいがく

大学事典 「ペンシルヴェニア大学」の解説

ペンシルヴェニア大学[アメリカ]
ペンシルヴェニアだいがく

1740年,イギリス国教会の聖職者だったジョージ・ホイットフィールドによってフィラデルフィアに開設された慈善学校起源を持つ。1751年,ベンジャミンフランクリン,B.が同校の施設を購入し,24名の理事を組織してアカデミーが開設された。同校の校長・理事となったフランクリン主眼は,聖職者ではなく政府・公共サービス・ビジネスに従事する人材の育成にあり,現代のリベラルアーツ教育に似たカリキュラムは植民地カレッジの時代において新規性のあるものだった。1755年に設立勅許状を獲得するが,カレッジ内部ではじめからフランクリンの教育理念が実現したわけではなかった。しかし,1765年にはアメリカ合衆国で最初のメディカル・スクールが設置され,79年にはアメリカ植民地の高等教育機関としてはじめて「university」を名乗るなど,聖職者養成を中心的目的とする他のカレッジとは一線を画し,実践性・新規性ある学術を追求してきたという特徴を持つ。本大学関係者から,独立宣言署名者9名,合衆国憲法署名者11名を輩出した。1881年にはアメリカ最初のビジネス・スクールであるウォートン・スクール(アメリカ)が開設された。現在,アイビー・リーグを形成する大学の一つとして,アメリカを代表する研究大学であり続けている。2014年現在の学生数約2万5000人。
著者: 福留東土

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

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