ホウケイ酸ガラス(読み)ほうけいさんガラス

百科事典マイペディア 「ホウケイ酸ガラス」の意味・わかりやすい解説

ホウケイ(硼珪)酸ガラス【ほうけいさんガラス】

ケイ酸塩ガラス一種主成分はソーダNa2O,無水ホウ酸B2O3,シリカSiO2。無水ホウ酸(5〜25%)の添加によりガラス生成温度が低くなり,耐水性,耐酸性,電気的性質が良好になり,また熱膨張率低下するため硬質ガラス耐熱ガラスなどの主体とされる。ホウケイ酸クラウンなど光学ガラスとしても重要。理化学用。商品名はパイレックステレックスなど。
→関連項目ガラス硬質ガラス耐熱ガラス理化学用ガラス

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化学辞典 第2版 「ホウケイ酸ガラス」の解説

ホウケイ酸ガラス
ホウケイサンガラス
borosilicate glass

B2O3を5% 以上,M2Oを10% 以下含むM2O-Al2O3-B2O3-SiO2系ガラス(Mはアルカリ金属).B2O3はガラスに対して溶融温度の低下をもたらし,化学的・電気的性質を良好にするはたらきを示す.一般に熱膨張係数が低く,理化学用ガラスとして用いられることが多い.パイレックスガラス(商標名)はこのガラスの一種である.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホウケイ酸ガラス」の意味・わかりやすい解説

ホウケイ酸ガラス
ほうけいさんガラス
borosilicate glass

ホウ素酸化ホウ素として少くとも5%以上含むケイ酸ガラスをいう。ホウ素の添加により膨張係数が低下し化学的耐性,特に耐熱性,耐酸性,耐候性が増大し,電気的性質も改善されるので,寒暖計用,化学用,ランプ用,調理用,封入用ガラスとして用いられる。光学ガラスでは,分散能が小さい (アッベ数 50以上) クラウン系ガラス (ホウケイクラウン,ランタンクラウン) に用いられている。なお,吸熱ガラスリン酸,ホウ酸を主成分として加えると可視部の吸収が消え,赤外線吸収率のよいものが得られる。

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