テレックス(読み)てれっくす(英語表記)telex

翻訳|telex

日本大百科全書(ニッポニカ) 「テレックス」の意味・わかりやすい解説

テレックス
てれっくす
telex

telegraph-exchangeの略。電話の自動交換技術と、電信伝送および印刷電信技術とを組み合わせた記録通信方式。加入電信ともいう。電話と同じようにテレックス番号で相手加入者に接続し、プリンターまたはディスプレー式端末等を使ってお互いに通信できるので、電話サービスと電信サービスの特徴をあわせもった通信といえる。

 日本では1956年(昭和31)から当時の日本電信電話公社(現NTT)が国内接続を主体としたサービスを、国際電信電話会社(現KDDI)が国際接続のみのサービスを開始した。加入者は着実に増加してきたが、1976年の約7万6000加入がピークであった。それ以後、ファクシミリ通信の拡大、インターネットの電子メールの普及などにより減少傾向にある。NTTコミュニケーションズは2002年(平成14)9月、サービス廃止を前提とし、新規加入受付を停止した。

坪井 了]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テレックス」の意味・わかりやすい解説

テレックス
telex

加入電信サービス方式の一つ。 telegraph exchangeの略。電話と同じように,ダイヤルを回して相手を呼出し,テレタイプで通信する。欧米では早くから用いられ,特にアメリカでは,アメリカ電信電話会社によって 1931年に始められた TWX (teletypewriter exchange)サービスやウェスタン・ユニオン社が 62年から始めた Telexなどがある。日本では 56年9月アメリカとの間に,同年 10月東京-大阪間に開設した。以後,国外,国内の回線もでき,記録通信ができるので相手が不在でも通信文を送ることができ,料金も割安で便利なことから急速に普及した。加入者の宅内装置は,テレタイプ,操作盤,電源整流器などから成り,和文,英文ともに使用できる。

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