ポメラニア(読み)ぽめらにあ(英語表記)Pomerania

翻訳|Pomerania

精選版 日本国語大辞典 「ポメラニア」の意味・読み・例文・類語

ポメラニア

(Pomerania) ドイツ北東部のリューゲン島からポーランドビスワ川に至るバルト海南岸の地方。一一七〇年スラブの公国が成立し、神聖ローマ帝国領を経てプロイセン領となった。第二次世界大戦後、大部分はポーランド領となり、北西部のみがドイツ民主共和国東ドイツ)領を経て、現在はドイツ連邦共和国に属している。ポーランド語名ポモジェ。ドイツ語名ポンメルン

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デジタル大辞泉 「ポメラニア」の意味・読み・例文・類語

ポメラニア(Pomerania)

バルト海沿岸の、ポーランドおよびドイツ東部の地方。ポーランド語名ポモージェ、ドイツ語名ポンメルン。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ポメラニア」の意味・わかりやすい解説

ポメラニア
ぽめらにあ
Pomerania

ヨーロッパ北東部、オーデル川がバルト海に注ぐ河口を挟んでドイツとポーランドの沿海部を東西に延びる地域の歴史的名称。ドイツ語名ポンメルンPommern、ポーランド語名ポモジェPomorze。現在は、オーデル川以東および西の一部がポーランドに属し、西部の残りがドイツに属してメクレンブルクフォアポンメルン州を構成している。「フォア(前部)ポンメルン」も西部地域の歴史的名称。東部はドイツ語で「ヒンター(後部)ポンメルン」である。

 もとスラブ人の居住地だが、12世紀に西スラブ人の貴族グライフェン家が勢力を得て神聖ローマ帝国の諸侯に列し、キリスト教の布教とドイツ人の植民が行われ、グライフスワルトシュテッティン(ポーランド語名シュチェチン)などのドイツ都市も建設された。他方農村では16世紀以降グーツヘルシャフト(農場領主制)が発展している。グライフェン家は1637年に断絶ウェストファリア条約で東部ポメラニアはブランデンブルク・プロイセンに、西部ポメラニアはスウェーデンに与えられたが、後者も1815年までにすべてプロイセンに帰し、両者あわせてプロイセン王国の一州をなした。第二次世界大戦後、東部ポメラニア(シュテッティンと西の一部を含む)はポーランド領となり、西のフォアポンメルンは旧東ドイツ(ドイツ民主共和国)のメクレンブルク州に編入されたが、1990年のドイツ再統一にあたりメクレンブルク・フォアポンメルン州に再編された。

[坂井榮八郎]

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百科事典マイペディア 「ポメラニア」の意味・わかりやすい解説

ポメラニア

ポモジェ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ポメラニア」の意味・わかりやすい解説

ポメラニア

ポモージェ」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のポメラニアの言及

【ポモジェ】より

…ポーランド北西部,バルト海沿岸地方の名称。ポモジェはポーランド語で〈沿岸部〉を意味し,英語でポメラニアPomerania,ドイツ語でポンメルンPommernという。ポモジェ地方はポーランドとプロイセンの勢力が複雑にかかわりあった歴史をもつが,1945年のポツダム会談でその大部分がポーランド領となった。…

※「ポメラニア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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