ノッテッド・レースの一種で,マクラメ・レース,アラビアン・ノッテッド・ワークともいう。紐類を結びながらレース状にする手芸の技法で,もとはアラビアのラクダの背につける麻袋の房結びから発達したとされている。名称はアラビア語のミクラマmiqrama(組紐),トルコ語のマクラマmakrama(タオル)に由来する。8世紀ころムーア人が中東からスペインへ,12世紀ころには十字軍によってイタリアへも伝えられ,寺院の装飾品や僧服の房飾などに用いられた。17世紀にはヨーロッパ各地へ広まり,クッション,テーブルクロス,カーテンなどの室内装飾品やショール,スカーフなどの房飾に使われ,1843年,イタリア人がマクラメの技術の産業化に成功し,一般へも普及した。日本では江戸時代に上流階級の間で結び細工の袋物などが流行し,大正中期に一般へも普及した。身近な例では,縄のれんの上部の編地に,またビニルの紐や草を結んで遊ぶ子どもの遊びの中にも見られる。近年はインテリア手芸として壁掛けや間仕切りなどにも活用されている。この技法は,ひもをマクラメの台にピンで止めて,器具を使わずに指先で巻き結び,平結び,止め結びなどをする。
執筆者:原 三江子
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