おもに犯罪捜査のために作成される合成写真をさす。これに対し、映画や写真といった芸術作品としての写真の合成は、フォトモンタージュとよばれる。モンタージュmontageとは、フランス語で組立て、編集という意味を表すことばである。
モンタージュ写真は、目撃者が記憶している犯人の顔に、顔の輪郭や髪型、眉(まゆ)、目、鼻、口などそれぞれの部分について目撃者がよく似ていると判断した写真を選び出し、それらを用いて合成して一つの顔写真とすることでつくられる。昭和40年代の後半には、多数の事件(多い年では1000件)で用いられたが、現在では、目撃者の記憶を基にして犯人の容貌(ようぼう)を再現する方法としては、かえって似顔絵の方が、特徴点を明らかにしやすく、全体のイメージが得られやすいことから、犯罪捜査にモンタージュ写真が用いられることはほとんどなくなっている。
[田村正博]
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…写真は正面と右側面とから撮影して保存するのが普通である。また犯人が逃亡中の場合など,目撃者に犯人と無関係な多数の人の顔写真を見せて,眼,鼻,口など部分的に酷似した写真を選ばせ,それらの写真を合わせてモンタージュ写真を作成するが,これも個人識別の一つである。スーパーインポーズ法は,死者と思われる人の生前の顔写真と同じ角度で撮影した頭蓋骨写真のネガを重ね合わせて焼付けを行い,頭蓋骨全体の形,眼の位置,鼻,口の位置などが合うかどうかを検査する方法である。…
※「モンタージュ写真」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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