ユイキリ

海藻海草標本図鑑の解説

ユイキリ

からだは円柱状。分枝は叉状互生で枝の周囲に半円盤状の小さな小枝が螺旋状に出る。また,細長くトゲ状になったり短 い柄を持った葉状になることもある。付着器は糸状。枝を取り巻く縞状に見えるクリーム色の部分は海綿が共生しているため。手触りは弾力があり硬めでがさつ く。生体は赤紫色〜濃紅色。押し葉標本は台紙につかない。別名トリノアシといい寒天原藻として利用されるが,寒天原藻としての品質はあまり良くないとされる。

出典 千葉大学海洋バイオシステム研究センター銚子実験場「海藻海草標本図鑑」海藻海草標本図鑑について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

ユイキリ【Acanthopeltis japonica Okamura】

体は円柱状で互生または叉(さ)状に分枝して高さ10~20cmになる紅藻(イラスト)。体の表面に海綿動物が共生し,その様子が鳥の足の皮膚を思わせるのでトリアシまたはトリノアシの別名がある。関東地方以西の太平洋沿岸,九州北岸,朝鮮半島沿岸等に分布する深所産の海藻で,寒天やところてんの原料にする。生時は暗紅色であるが,乾燥すると共生する海綿のために体は白色となる。分類上テングサ科に所属するが,含有する寒天量は乾燥藻体の約5%で,テングサの20~30%に比べはるかに少ない。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

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