日本大百科全書(ニッポニカ) 「ライスワイク条約」の意味・わかりやすい解説
ライスワイク条約
らいすわいくじょうやく
プファルツ戦争(別名アウクスブルク同盟戦争、1688~97)終結の講和条約。フランスに対する、イギリス、オランダ、スペイン、ドイツ(オーストリア)などアウクスブルク同盟諸国との間に締結された。1697年9月から10月にかけてオランダのライスワイクRijswijk(英名リズウィックRyswick)で和平交渉が行われ、ウィリアム3世のイギリス王位承認、オランダのスペイン領ネーデルラント要塞(ようさい)地帯に対する駐兵の承認、そしてフランスはナイメーヘンの和約以降の征服地を、ストラスブールなどを除いて返還することなどを取り決めた。この結果、ルイ14世の目ざす大陸制圧政策は阻止された。
[千葉治男]