日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナイメーヘン」の意味・わかりやすい解説
ナイメーヘン
ないめーへん
Nijmegen
オランダ東部、ヘルデルラント州南部の都市。古代にはノビオマグスNoviomagusとよばれ、ドイツ語名はニムウェーゲンNimwegen。人口15万3705(2001)。ドイツ国境に近いワール川左岸に位置し、水運をはじめとする交通の要地。電気機械、繊維、陶器などの工業が発達する。ケルト人集落に起源を有し、ローマ時代にはトラヤヌス帝の軍営地、カロリング朝ではカール大帝の王宮となって繁栄した歴史的な都市。1184年帝国自由都市となり、のちハンザ同盟に、またオランダ独立時はユトレヒト同盟に加盟、1678~79年にはオランダ戦争後の和約締結地となった。市街はワール川の河畔から背後の丘陵にかけて広がり、19世紀後半に撤去された市壁跡が遊歩道や公園になっていて魅力ある田園都市を形成する。カール大帝の宮殿跡のファルクホフ公園のほか、13~15世紀の聖ステフェンス教会、ルネサンス風の市庁舎、カトリック大学がある。
[長谷川孝治]