翻訳|raincoat
雨や雪などから衣服を守るために着用するコート。防水加工したギャバジンなど木綿やウール,ゴム,ビニル,ナイロンなどでつくられる。近代になるまでは雨のための特別の衣服は見られず,ウールや毛皮,蓑(みの)などの自然の防水性に依存していた。1823年,スコットランドの化学者マッキントッシュCharles Mackintosh(1776-1843)が二重の布地の間にゴムを型入れする加工法を考案し,特許をとった。その防水布をマッキントッシュと名づけ,つくられたコートもその名で呼ばれていた。その後イギリスのバーバリーThomas Burberryが綾織木綿のギャバジンに防水を施し,レインコートをつくり,1893年に特許をとった。以来バーバリーはレインコートの同義語となった。これらのコートは19世紀の終りころから20世紀にかけて,旅行者や自動車の運転者がまず着用した。第1次世界大戦時には塹壕(ざんごう)戦のためにバーバリーがトレンチコートをつくり出し,軍隊用コートとして使われたが,戦後は広く男女の間に普及した。現在では形,素材,色柄ともさまざまで,晴雨兼用のコートも多くなっている。
執筆者:池田 孝江
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雨天用のコート。軽量で織り目の密な綿、毛、絹、合成繊維などに、シリコーン、金属せっけん、ゴム、パラフィンなどで防水加工したものや、ビニルなどが用いられる。原始時代には動物の腸を縫い合わせたものや、光沢と防水性のある木の葉を網や草などに織り込んだものが防水のために使われた。1823年、スコットランドの化学者チャールズ・マッキントッシュCharles Macintosh(1776―1843)が、インドゴム引きの防水布で特許を取得した(当初のものは不評)のち、この布マッキントッシュで各種のレインコートがつくられると、その名はレインコートの代名詞になった。1830年代、トーマス・バーバリーThomas Burberryが防水性の布で男物のレインコートをつくったが、いまも「バーバリー」はある種の型のレインコートを表す。20世紀以降、レインコートは雨天だけでなく全天候型に向くようなものに変わってきて、ダスターコートや合着としても用いられる。
[田村芳子]
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「雨コート」のページをご覧ください。
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