出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
戦闘において火器の威力保持、秘匿、援護のために掘った穴および掩体(えんたい)と、待機中の兵員、馬匹、車両、兵器弾薬を敵の銃砲攻撃から避けるための溝および掩壕(えんごう)、兵員の移動を図る交通壕を総称していう。第二次世界大戦までは、直線や稲妻型の長い散兵壕に多数の兵士が入り、互いに射撃しあう塹壕戦が展開されたが、航空機や火器の発達による損害を防ぐため分散配置となり、現在では単独または数人を収容するタイプに変わった。掩体壕は、掘った土を前に積み上げて射撃依託に利用し、周囲と上部を草木で偽装する。土の少ない場合は土嚢(どのう)で補う。自衛隊の個人立射(りっしゃ)用小銃掩体は幅1メートル、深さ1.2メートル、盛り土の高さ15センチメートルである。
[寺田近雄]
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