改訂新版 世界大百科事典 「ロッジア」の意味・わかりやすい解説 ロッジアloggia[イタリア] 少なくとも一面が外部に直接開く屋根付きの廊下。開廊ないし涼み廊下ともいう。開放面では柱ないしアーチが屋根を支え,通常手すりを備える。独立する場合,建物の一部あるいは外縁となる場合がある。古代エジプト,古代ローマ時代の中庭を囲む住宅に起源をもち,中世からルネサンス時代の南ヨーロッパで庁舎,邸宅建築に普及した。多くは都市広場に面して設けられたが,周囲の自然に対して開放されたウィラ(ビラ)建築のロッジア,運河に面して開くベネチアのパラッツォのロッジア等の例もある。執筆者:日高 健一郎 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ロッジア」の意味・わかりやすい解説 ロッジアloggia 建築用語。吹放しになった柱廊一般をさす言葉。 15世紀末頃からヨーロッパでさかんに造られた,建物の上階の展望が楽しめる空間をさすことが多いが,玄関前面のポーチもこう呼ばれることがある。また中世以降,公共の広場に儀式や祭礼の場合の貴賓席として造られる吹放しの小建築もこの名で呼ばれる。フィレンツェのシニョリーア広場のランツィのロッジア (1376) はこの例である。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by