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ワッサーフ ワッサーフWassāf, Sharaf al-Dīn `Abd Allāh Shīrāzī

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ワッサーフ
Wassāf, Sharaf al-Dīn `Abd Allāh Shīrāzī

[生]1264. シーラーズ
[没]1334
イランの歴史家。生地で学業を修めたのち,徴税官としてイル・ハン国に仕えた。のち宰相ラシード・ウッディーンの保護を受け,1312年ウルジャーイトゥーより,ワッサーフ・アルハズラト Wassāf al-Ḥaḍrat (宮廷の賛辞者) の号を与えられた。その著『国土の分割と時代の変遷』 Tajziyat al-Amsār wa Tazjiyat al-A`sār,通称『ワッサーフの歴史』 Ta'rīkh-i Wassāfは,1258~1323年のイル・ハン国の歴史を記した史書で,アラビア語を豊富に織込んだその華麗な文体は,のちの歴史家に多大の影響を及ぼしたが,史料としてもきわめて価値の高いものである。

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世界大百科事典 第2版の解説

ワッサーフ【Wassāf】

イラン14世紀の宮廷詩人,歴史家。ペルシア語ではバッサーフVassāfとよばれる。生没年不詳。モンゴル帝国第4代ハーン,モンケの死(1258)からイル・ハーン国最後のハーン,アブー・サイード(在位1316‐35)の治世に至るモンゴル帝国史《領土の分割と年月の推移》(通称《ワッサーフ史》)をペルシア語で著した。内容より文体を重んじ,表現はアラビア語語彙と詩文の引用を多量に含み,また対句と誇張に満ちていて,後世の歴史家に深い影響を与えた。

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