一番太鼓(読み)いちばんだいこ

精選版 日本国語大辞典 「一番太鼓」の意味・読み・例文・類語

いちばん‐だいこ【一番太鼓】

〘名〙
江戸時代上方(かみがた)の町中で時刻を告げるために打つ太鼓うち、早朝第一番目のもの。八つ時(午前二時頃)に打った。
② 江戸時代、大坂新町の遊郭大門を閉じる合図に打った太鼓のうち、前触れとして打つ最初の太鼓。→限りの太鼓
浮世草子・好色二代男(1684)一「一番太鼓(タイコ)をうち、お客たたじゃりませいの声せはしく」
③ 江戸時代、歌舞伎顔見世興行初日、陰暦一一月一日の早朝八つ時に開場を知らせるために打った太鼓。
※談義本・根無草(1763‐69)後「一番太鼓(ダイコ)八声に先立」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「一番太鼓」の意味・読み・例文・類語

いちばん‐だいこ【一番太鼓】

相撲の興行で、開場を知らせて打つ太鼓。
江戸時代、歌舞伎の顔見世興行の初日の八つ時(午前2時ごろ)に打った太鼓。のち興行中の毎早暁に打った。
江戸時代、大坂の遊里門限を知らせる太鼓のうち、前触れとして打つもの。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android