一発(読み)イッパツ

デジタル大辞泉 「一発」の意味・読み・例文・類語

いっ‐ぱつ【一発】

銃砲・花火などを一度放つこと。
銃砲の弾1個。「あと一発しかない」
1回。一つ。思い切って行ってみる場合に副詞的にも用いる。「一発回答」「一発賭けてみよう」
野球で、本塁打のこと。「豪快な一発を放つ」「一発攻勢」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「一発」の意味・読み・例文・類語

いっ‐ぱつ【一発】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) 矢や弾丸などを一度撃つこと。また、そのひとうち。また、弾丸などの一個。
    1. [初出の実例]「午十二時毎に大砲を一発す」(出典:寄笑新聞(1875)〈梅亭金鵞〉五号)
    2. [その他の文献]〔戦国策‐周策〕
  3. ( ━する ) 光などが強く一度きらめくこと。→補注。
  4. ある感情が一時に発すること。
    1. [初出の実例]「忽一発(イッパツ)の怒り心上より起り」(出典読本忠臣水滸伝(1799‐1801)後)
  5. ( 多く副詞的に用いて、ためしに思い切って行なってみる場合にいう ) 一回。
    1. [初出の実例]「一発ぶちかましてみるか、と赤坂は冗談のように言った」(出典:笹まくら(1966)〈丸谷才一〉五)
  6. 打撃、小言などの一回。
    1. [初出の実例]「石田君は、また手ひどい一発(パツ)を喰ふのだった」(出典:漫才読本(1936)〈横山エンタツ〉あきれた連中)
  7. 一回で決着をつけること。一回で決まること。
    1. [初出の実例]「腰投げ、内股、大外刈り、いっぱつで決まる」(出典:アメリカひじき(1967)〈野坂昭如〉)
  8. 野球で、ホームラン一つ。

一発の補助注記

の意で「読本・雲妙間雨夜月‐五」に「雷火(いなびかり)一発(バツ)して、車輪のごとき天火、頂の上に落ち懸ると見えし」とあるが、「一発」の読みは「いつばつ」「いちばつ」のどちらであるかは不明。

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