七福（読み）しちふく

精選版 日本国語大辞典

しち‐ふく【七福】

1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
   1. ① 七種の幸福、めでたいこと。また、それがそなわることでしあわせとされる七種のもの。律義・有福・威光・愛嬌・大量・人望・寿命をいう。しっぷく。
      1. [初出の実例]「秀頼公之寺社建立し給ひし、其数莫大なりと云共、七福は即生せず。七難を身にまとひ、即滅ありし事不辨乎」(出典：太閤記（1625）四)
      2. 「とかく浮世はをかしみの、笑ふ門には七福(シチフク)や、春の始めの宝船」(出典：滑稽本・七偏人（1857‐63）序)
   2. ② 仏語。澡浴(そうよく)がもたらす七種の功用。温室経に説くところで七病を除き、七つの福がえられるとする。
      1. [初出の実例]「七福 しちフク 無病・瑞心・身香・衣浄・肥体・多多・人饒」(出典：延宝八年合類節用集（1680）七)
      2. [その他の文献]〔法苑珠林‐三三〕
2. [ 2 ] 「しちふくじん（七福神）」の略。

出典　精選版 日本国語大辞典

［日本酒・本格焼酎・泡盛］銘柄コレクション

しちふく【七福】

長野の日本酒。酒名は、創業時に7名が集まり発足したことに由来。精米歩合65％で仕込む本醸造酒。味わいは辛口。原料米は日本晴。蔵元の「七福酒造」は昭和31年(1956)創業。平成19年(2007)廃業。蔵は上水内郡飯綱町大字牟礼にあった。

しちふく【七福】

岡山の日本酒。蔵元の「周藤酒造」は大正元年(1912)創業。現在は廃業。蔵は赤磐市惣分にあった。

出典　講談社