三角柏(読み)ミツノカシワ

デジタル大辞泉 「三角柏」の意味・読み・例文・類語

みつの‐かしわ〔‐かしは〕【三角×柏】

《「みつのがしわ」「みづのかしわ」とも》
神に供物をするときや豊明とよのあかり節会せちえのときに、酒や飯を盛り入れる木の葉。葉の先が三つあるいは五つに裂けたものでカクレミノの葉ともいう。みつながしわ。
伊勢神宮で、三節みおりの祭柏流し神事に用いるカシワの葉。

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精選版 日本国語大辞典 「三角柏」の意味・読み・例文・類語

みつの‐かしわ‥かしは【三角柏】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「みつのがしわ」「みづのかしわ」とも )
  2. 宮内豊明節会(とよのあかりのせちえ)神供(じんく)などに、酒や飯を盛るのに用いた葉。先端がとがって三つに分かれた大きな葉だという。また、おおたにわたり・かくれみのの葉ともいう。みつながしわ。
    1. [初出の実例]「美津乃加志波、波麻由布飯盛器と寄給き」(出典:丹生祝氏文(800))
  3. 伊勢神宮で三節祭および柏流しの神事の時、占いに使用した柏の葉。投げて立てば願いがかなうとされた。あるいは、水にのせ、沈めば願いがかなわず、浮けばかなうとした。また、その占い。みつがしわ。
    1. [初出の実例]「女日をたちかくれつつみつのかしはといふかしはをおこせて」(出典:輔親集(1038頃))

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