上宿(読み)ジョウヤド

デジタル大辞泉 「上宿」の意味・読み・例文・類語

じょう‐やど〔ジヤウ‐〕【上宿】

上等の宿屋

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精選版 日本国語大辞典 「上宿」の意味・読み・例文・類語

じょう‐しゅくジャウ‥【上宿】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 宿直すること。とまりばん。とのい。
  3. 宮中、または院中に宿直すること。うえぶし。
    1. [初出の実例]「上宿事。入御夜御殿之後、随女官告〈長女御廁人也〉参宿鬼間、仰殿司、以殿上畳件所、以履置殿司庇、臥時北枕若東枕也」(出典侍中群要(1071か)四)

じょう‐やどジャウ‥【上宿】

  1. 〘 名詞 〙 上等の宿屋。
    1. [初出の実例]「ヤア、辻堂究竟(くっきゃう)究竟木賃入らずの上宿と、探り寄ったる椽の上」(出典:浄瑠璃信州川中島合戦(1721)道行)

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日本歴史地名大系 「上宿」の解説

上宿
かみじゆく

[現在地名]西区城西四―五丁目

「金鱗九十九之塵」のなかに「此所の上宿の号は、此地の惣名にして、古しヘ御城御造営のとき、諸国より人夫集り、此辺りの家々に宿る。且此地は御城より北に当つて、上なりし故に、上宿と唱へ」と記している。さらに「尾張志」によると「前の川筋より北への一円をいへり。其内南の方に御中間町二筋ありて役割ノ町、中ノ町と呼へり。又北の方に新屋敷、御庭町、御鳥見屋敷などいへる横筋ありて、皆かろき御扶助の者の役宅なり」と記している。以上から判断すれば、上宿は名古屋遷府(慶長年間)の際、諸国より集まった人夫が宿泊した所であり、その地域は「前の川筋」(現城西)以北の一円であった。

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