20世紀日本人名事典 「上野英三郎」の解説
上野 英三郎
ウエノ エイザブロウ
明治・大正期の農学者 東京帝国大学農学部教授。 忠犬ハチ公の主人。
- 生年
- 明治4年(1871年)
- 没年
- 大正14(1925)年5月22日
- 出生地
- 三重県
- 学歴〔年〕
- 帝大農科大学(現・東大農学部)〔明治28年〕卒
- 学位〔年〕
- 農学博士〔大正3年〕
- 経歴
- 明治41年ドイツ留学、帰国後、東京帝大農学部教授。灌漑排水と耕地整理に貢献。東京・渋谷駅前の「忠犬ハチ公」の銅像は、博士の愛犬がモデル。毎夕6時、博士の帰宅を渋谷駅改札口まで迎え、博士亡き後も待ち続けたハチのことを、総合通信の細井吉蔵記者が記事にし、当時の風潮に乗ってたちまち忠犬美談に発展した。ハチ公生存中の昭和9年には安藤照製作の「忠犬ハチ公」銅像が渋谷駅に建てられ、あやかり商法でハチ公せんべい、ハチ公そば、ハチ公焼鳥、さらにハチ公音頭まで作られた。ハチ公は10年3月13歳で老衰死、上野の国立博物館に剥製として保存されている。銅像は19年10月12日、銅鉄回収で取り壊され、現在の像は23年安藤の息子・士製作で再建された。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報