日本歴史地名大系 「上魚町」の解説 上魚町かみうおまち 鳥取県:鳥取市鳥取城下上魚町[現在地名]鳥取市上魚町元大工(もとだいく)町の北西に続く両側町。北東は惣堀に至り、北西は若桜(わかさ)往来に接する。元和五年(一六一九)城下町拡張に伴う町割のとき、町人地四〇町のうち上構二〇町の一町として起立された(因幡志)。町名は魚屋が集住したことにちなむ。一名を若桜魚(わかさうお)町または魚(うお)ノ棚(たな)ともいった(因州記)。下構にある魚屋の居住した町を下魚(しもうお)町というのに対して上魚町という(鳥府志)。 上魚町かみさかなちよう 静岡県:静岡市駿府城下上魚町[現在地名]静岡市金座町(きんざまち)駿府城の北西に位置し、城下縦筋(縦町)第二行の両側町。南は横筋(横町)第八行の通りを境に呉服(ごふく)町一丁目、北は同第九行の通りを境に茶(ちや)町一丁目に続く(以上、町方絵図)。上魚店(かみんたな)ともいう。上魚町南側に魚問屋、上魚町北側に青物問屋があり、天正年間(一五七三―九二)に魚座があったという(駿河志料)。南側には徳川家康の命によって当地で駿河小判を鋳造した後藤庄三郎光次の宅地があったが、のち江戸銀座(ぎんざ)(現東京都中央区)に移ったため町屋となったという(駿河記)。現町名の金座町はこれに由来する。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報