生魚、塩干し魚や貝類を商う店。11世紀に、自家でとった獲物を町で振(ふり)売り(担(にない)売り)をしたのが原型である。専業化は13世紀からで、都市においては魚棚(うおだな)や魚座で店売りが行われた。市(いち)では振売りのほか、魚を商う露天の店もみられるようになった。近世の17世紀、魚屋は城下町や在町に店を構え、魚市場(江戸の魚河岸(うおがし)、大坂の雑喉場(ざこば)など)で仕入れた魚貝類を店売り、または担売りした。担売りとは、盤台や籠(かご)を天秤棒(てんびんぼう)で担って呼び声をあげて売り歩くことをいう。魚問屋には、肴(さかな)問屋と塩干し魚問屋があり、彼らは船便のよい地域に集まり、魚市場を運営した。
一方、漁師の妻は夫の漁獲物を近在の町村で売り歩いたが、これは現在も同じ。魚貝類の流通システムは、仕出(しだし)屋を兼ねる魚屋が現れたほかは、19世紀後半から近代に至るまで基本的に変わりはない。
[遠藤元男]
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