下心(読み)シタゴコロ

デジタル大辞泉 「下心」の意味・読み・例文・類語

した‐ごころ【下心】

1 心の奥深く思っていること。心底。本心。
2 心に隠しているたくらみごと。「親切にしてくれるのは下心があってのことだ」
3 漢字の脚の一。「忝」「恭」、「感」「悲」などの「⺗」「心」の称。「忄(りっしんべん)」とともに「心」の部に属する。
4 格言などの裏に隠された意味。寓意。
「誠に―がおもしろう御ざる」〈虎寛狂・今参〉
[類語]真意・本心・本音・本意・魂胆

げ‐しん【下心】

したごころ。内心。心がけ。
「―を悟って間夫ある事を察し」〈浮・禁短気・一〉

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精選版 日本国語大辞典 「下心」の意味・読み・例文・類語

した‐ごころ【下心】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① 心の底。心の中。本心。内心。下の心。下心地。
    1. [初出の実例]「あみの浦の 海処女(あまをとめ)らが 焼く塩の 思ひそ焼くる 吾が下情(したごころ)」(出典:万葉集(8C後)一・五)
    2. 「した心には、いみじとねたかりし答(たふ)すばかりの身にもがなと思ひししるしにやと」(出典:落窪物語(10C後)二)
  3. ② かねて心に期すること。前からのたくらみ。ひそかに持っている目的、希望。
    1. [初出の実例]「去ながら、身どもがせいだけと申たも下心(シタココロ)有て申たことでござる」(出典:狂言記・六地蔵(1700))
    2. 「そんな下心(シタゴコロ)を自ら意識しつつ出掛けて行く事は」(出典:暗夜行路(1921‐37)〈志賀直哉〉一)
  4. ③ 他の物事にかこつけて、その文などの中にこめられている意味。かくされている意味。寓意。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  5. ④ 漢字の脚(あし)の一つ。「志」「思」や「恭」「慕」などの「心」「㣺」の部分をいう。この脚をもつ字は、字典で「心」部に属する。〔運歩色葉(1548)〕

げ‐しん【下心】

  1. 〘 名詞 〙 心がけ。心根。また、心の底。内心。したごころ。
    1. [初出の実例]「意気はりつよく一座は残る所なくて下心にさもしき所見出しなじみてのくも惜きものなり」(出典:浮世草子・新吉原常々草(1689)下)

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