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中世ヨーロッパの音楽 ちゅうせいヨーロッパのおんがく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

中世ヨーロッパの音楽
ちゅうせいヨーロッパのおんがく

音楽史における中世は,ほぼ 400~1430年頃の時期と考えられる。様式史的には,グレゴリオ聖歌を典型とするロマネスク様式と初期多声楽曲にみられるゴシック様式の時代である。グレゴリオ聖歌は5~8世紀に歴代のローマ教皇が統一と発展に尽力したが,なかでもグレゴリウス1世の貢献が大きかったといわれる。ただし現行の旋律の多くはそれ以後のものであろう。芸術的,体系的な多声音楽成立に関する最古の資料は,9世紀頃に書かれた『音楽提要』 Musica Enchiriadesで,単旋律のグレゴリオ聖歌に対声部を付した平行オルガヌムが示されている。 12世紀末~13世紀に,パリのノートル・ダム大聖堂を中心とするノートル・ダム楽派によって,オルガヌム,クラウズラ,コンドゥクトゥス,モテトなどの多声楽曲が高度の開花をみせた。一方世俗音楽においても,南フランスのトルバドゥール,北フランスのトルベール,ドイツのミンネジンガーたちの俗語による単旋律歌曲が盛んになり,またスペインのカンティーガ,イタリアのラウダなどの宗教歌曲も現れる。 14世紀アルス・ノバ時代になると,フランス,イタリア,イギリスに新しい感覚の音楽が現れ,フランスのロンドー,ビルレー,バラード,イタリアのカッチャ,マドリガーレ,バラータなどの形式が生れ,アイソリズム,模倣,カノンの技法が追究された。宗教音楽は世俗音楽のスタイルを取入れ,ミサ通常文各章を通作した循環ミサが現れた。 1430年を過ぎると,G.デュファイ,G.バンショアらのブルゴーニュ楽派の活動とともに,新しいルネサンスが始る。

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