改訂新版 世界大百科事典 「中外抄」の意味・わかりやすい解説 中外抄 (ちゅうがいしょう) 関白太政大臣藤原忠実の談話を大外記中原師元が筆録したもの。書名は筆録者の姓と官職名より各1字をとって後に付けられたものである。上下2巻より成り,1137年(保延3)より54年(久寿1)の間の有職故実に関することや人物の逸話などを,かな交り文で筆記している。鎌倉時代の説話集《古事談》は本書から多く記事をとっているといわれる。尊経閣文庫に鎌倉時代初期書写の本書の下巻が伝わる。《尊経閣叢刊》《続群書類従》などに収める。執筆者:吉岡 真之 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by
百科事典マイペディア 「中外抄」の意味・わかりやすい解説 中外抄【ちゅうがいしょう】 1137年より1154年に至る知足院関白藤原忠実の談話を大外記(だいげき)中原師元が筆録した聞書。2巻。有職故実や人物に関する事柄などを漢字仮名交り文で記す。《古事談》《続古事談》に多く引用され,後代の説話集に大きな影響を与えた。また,忠実の談話を高階仲行が筆録した《富家語(ふけご)》は本書の後を引き継いだ形となっている。→関連項目言談 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報 Sponserd by