改訂新版 世界大百科事典 「中央シベリア高原」の意味・わかりやすい解説
中央シベリア高原 (ちゅうおうシベリアこうげん)
Srednesibirskoe ploskogor'e
ロシア連邦,シベリア中部の中山性の山地。南は東サヤン山脈,バイカル山脈,西は西シベリア低地とエニセイ川,北と東は北シベリア低地,中央ヤクート丘陵,レナ川で境される。最高点は北西部のプトラン高原の1701m平頂丘だが,通常は頂上が700~1000m程度の従順山系である。鉱産に富み,ニッケル・銅(ノリリスク付近),鉄鉱石(アンガラ・イリム地方),石炭(ツングースカ,チェレンホーボ,カンスク),天然ガス(ニジニャヤ・ツングースカ地方),石墨,岩塩などを産する。高原北部の山頂付近は山岳ツンドラ,中部から南部の山腹はカラマツ,松などでおおわれるが,広い谷底ではやや乾燥してステップもあらわれる。全域はおおむね未開発である。
執筆者:渡辺 一夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報